桜井昭二工人の岩蔵型です。
シャッターを押していたら「夕暮れの街角、覗いた喫茶店…」という歌詞がどこからか聞こえてきました。
鳴子温泉の喫茶・和洋菓子店「玉子屋本店」所蔵作品をお借りして撮影しました。
Places of belonging for Kokeshi dolls
古今の愛好家たちが所蔵品を本棚ならぬ「 こけし棚 」に収納し、さらにはこけし棚のある部屋を「〜こけし堂(洞)」と名付けて愉しんでいる姿を文献などで読んでいると結構憧れるものです。
旅先やお店などで「これは…」と思った1本のこけしを自宅に買って帰る…これがすべての始まりです。
最初は玄関先やテレビ(ブラウン管式)の上、本棚の隙間、デスクトップPCケースに飾っていました。「一般家庭でよく見られる民芸品の飾り方」そのものです。
ところが本数が増えてくるといよいよ収納場所を考える必要が出てきます。
「こけし専用の空間」を確保しようと思うのが次の段階です。
家具店やホームセンター、あるいはネットショップにはさまざまな収納用品が販売されていますが、その中でこけしに合った収納用品を探すとなると結構悩むものです。
重視したのは次の点です。
その結果、とあるネットショップで販売していた桐製のボックスを導入してみることにしました。桐には軽い、湿度調整に優れているというメリットがあります。
ボックス1個のサイズは35cm×35cm、奥行25cm。こちらを縱橫に並べたり積み重ねていくことで収納棚を作っていこうと考えました。まずは3個のボックスを導入。
サイズの選定は「1尺の作品が入ること」。自室の随所に置いてある尺物をすっきり収めたいと考えたためです。
2015年6月頃。
自宅の所有品をひとまず置いてみたところで分類もばらばらです。これで60〜80本の収納に対応できるようになりました。
2016年1月頃の風景。なんとか系統ごとに分類しようと試みているところです。なぜか白石温麺のパッケージを入れて記念撮影しています。
この頃になるといくつかの参考文献を入手するようになりました。
2016年3月頃の風景。
35cmボックス2個と小寸収納用のボックス1個を追加導入しました。
当初2階建てだったものを3階建てに増床することを「盛岡バスセンター方式」と個人的に呼んでおりますが、安全性を考えると高さはこれで抑えておきたいところ。
併せて「こけしの染料は光に弱い」ことを知り、日光や蛍光灯による紫外線をできるだけ抑えるように対策を進めました。
2016年以降も本数は増えており、3階建てに増床した棚も満杯となりました。
現在、収納しきれない『待機児童』が数十体おり、デスクトップPCケースの上や本棚の隙間に佇んでいます。
このままボックスを増やしていくか、また新たな収納方法にするか検討をしておりますが「立てた状態で収納する」にはさらなるスペースの確保が必要となります。
やってみたいと思うのは「棚に立てて飾る作品を定期的に入れ替え、それ以外は薄葉紙に包み桐タンスの引き出しに寝かせて保管する」です。
こうして収納方法を考えるのも楽しみのひとつなのかなと感じます。